湿度が適切に保たれていることがきわめて重要となるシチュエーションは、実に多くの場所で存在します。生産品の保管場所や工業用機器の動作環境、食品加工現場における保管場所など、特にシビアな湿度管理が求められている場所においては湿度計の重要性が高いものとなります。一般の家庭向けに販売されている湿度計の中には、実際の湿度と表示する数値に大きなずれのある精度の低いものもあり、業務用の用途には向きません。ある程度の目安を示すことで十分な家庭用とは異なり、プロユースの観点からは精度の高さが重要視されます。
そのために湿度計に搭載されているセンサーの性能については、十分に見極めていくことが大切でしょう。センサーに適用されている方式は、大きく分けると2種類となります。それぞれのメリットを考えて、導入する製品を決めていくことがお勧めです。センサーは空気中の水分を感知することで湿度を表示するのですが、その方法によって抵抗式と容量式に分けられます。
静電式の場合には水分を電気抵抗としてとらえ、容量式の場合には静電容量としてとらえるという特徴があります。低い湿度環境でも正確な計測ができるという観点では、容量式の方が有利であることが挙げられます。また、変化の早い環境の場合にも速やかに湿度計が追従して行けるということも容量式センサーのメリットです。それぞれの方式についてチェックをして、より優れた湿度計を導入してみることをお勧めします。